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gents story – MIKI Daisuke 三木大介

三木大介 MIKI Daisuke
有限会社レオン・インターナショナル

「ジビエレザー」に特化したレザーブランド

国内・海外に生産拠点を持ち、製品全般の企画提案・製造・販売などのOEM・ODM事業から、ブランドディレクションまで総合的なアパレル事業を展開する、有限会社レオン・インターナショナルの三木大介氏。なかでも、自社ブランドとして誕生した「Portierra(ポルティラ)」は、“地球環境を第一に考えたレザーブランド”として注目を集めている。

「15年ほど前、革なめしの技術を持った社員が入り革事業を立ち上げたのがブランドの始まりです。以来、環境負荷を抑えたエコな革作りの研究開発を続けていく中で、シカやイノシシなど増えすぎた野生鳥獣による環境破壊、害獣問題を知る事となり、そこで野生鳥獣の革『ジビエレザー』に特化したブランドへとシフトしました。日本全国で年間60万頭ほどのシカが駆除され、最近で『ジビエ料理』などの盛り上がりもありますが、食肉として流通出来ているのは僅か10%、そのほとんどが廃棄されているのが現状です。命を奪うのにはたしてそれでいいのか…と。もちろん全部を使うことは出来ないとしても、せめて肉を取るために皮を剥ぐのであれば、その皮は、素材として社会に循環させていこうという思いで、革作りに取り組んでいます。以前は畜産動物である牛や豚も扱っていたのですが、牛革や豚革を扱う会社は他にも沢山あるので、新規参入の弊社が積極的にやらなくてもいいかなと。逆に他社がやりたがらないシカやイノシシ、クマなどの野生獣の皮を余す事なく使い、且つ環境に配慮したオリジナルのなめしを続ける事により、差別化・独自のブランディングに繋がっているとも思います」

“クロムも染料も一切なし”。真っ白で無垢なシカ革のファーストシューズ

エシカルなレザーブランドとして、「Portierra(ポルティラ)」では、なめしの工程において有害なものを使わないことを掲げているという。加工をかける前の真っ白な革を見せてくれた三木さん。

「一般的にシカの皮膚は茶色っぽく見えているかもしれませんが、あれは血液や油脂分が透けて発色して見えているからで、なめしにより不純物を除去し純粋なタンパク質繊維だけの状態になった革は真っ白なんです。この白い革は、染料も入っておらず、表面に塗装もしていない無垢な状態のものです。なめし工程において有害になりうる物質を使用する事は多いです。現在市場に並ぶ皮革製品の約8割は、なめしに重金属である三価クロムを使用した『クロムレザー』と呼ばれるものです。三価クロム自体は人体にとって無害とされていますが、低温で焼却されると、有害な六価クロムに変わってしまう場合があります。実際に検査をすると、焼却していない古い革ジャンでも、高温多湿な場所で保管されていたものなどは、六価クロムが検出されたりしている例もあったりします。もちろん微量であれば、直ちに人体に影響を及ぼす事は無いのですが、クロムを使うこと自体が危険な印象があるので、弊社ではずっと『ノンクロム』での革作りを続けてきました。また、クロムを使うと、なめし上がりがこのように真っ白にはならず、うっすらブルーがかってしまうので、結果、染料を使った染色をする事になってしまうのですよね。3年ほど前から、クレヨンハウスさんで販売していただいている、赤ちゃんのための“ファーストシューズ”は、赤ちゃんが誤って口にも入れてしまう可能性もあるので、“クロムも染料も一切なし”。真っ白の無垢な状態のシカ革で作り、お客様に届けています。本当に安全な革を作る事も弊社のこだわりの一つです。

“環境に害を与えにくい方法で、商品作り”するアバンティに共感

「なめしに有害なものを使わないということは、そのまま土に埋めても大丈夫な革なので、リサイクルにも繋がります。クロムでなめした革は土の中ではなかなか分解されません。クロム汚染された土壌からは草も生えないです。豊かな世の中になったことでモノはどんどん消費されていきますが、捨て方まで考えていない場合がほとんどですから。これからは環境に害を与えにくく、更に捨て方、循環まで考えた商品作りをしていかないといけないと思っています。そういった意味でも、アバンティさんとは、ものづくりに関して共感できる部分が多かったです。クレヨンハウスさんから、『オリジナルの皮革製品を作るにあたり、オーガニックコットンを使ってみてはどうですか』とアバンティさんをご紹介頂いたのがきっかけでした。アバンティの社員さんには弊社の革作りの拠点である兵庫県たつの市の工房『タツノラボ』にもお越し頂き、なめしの工程を実際に見て頂きました。アバンティさんは、大地に害を与えず、オーガニックで農作物を育て、循環を考えるという点で、弊社が鹿を扱う事ともリンクすると思うのです。産業化された農業は、農薬を多用し、一世代しか取れない野菜を育て、大地から搾取するという傾向が強いと思います。畑を生産工場としか捉えられない側面が強い事に、アバンティさんは、きちんと疑問を投げかけていると思うのです。多様性に富んだ豊かな環境を残していく事は何よりも大切な事ですから。

 ずっと洋服をやってきた人間としては、コットンリネンTシャツという事で、麻特有のギシギシ感があるかと思ったのですが、 表が麻混のオーガニックコットンで、裏はオーガニックコットンのみなので肌触りは非常にいいですね。綿麻独特のドレープ感もあり、ポケットなどのデザイン性も良いので、Tシャツ1枚で外出できる仕上がりなのも嬉しいです。 麻の繊維は中空構造で、熱を逃しやすい作用もあるので、暑い季節に着ても嫌なベタつきが無いなと感じました。天然の機能性ですね。

お気に入り商品は?

    コットンリネン 天竺半袖Tシャツ / オーガニックコットン
    表はリネン、裏がコットンになるように編んだ天竺のTシャツ。
    斜行を改善し、よりすっきりとした表情にリニューアルした生地で仕立てました。
    ポケット付きで、リラクシングウェアとしてのみならず、お出かけ着にもおすすめです。

プロフィール

三木大介 MIKI Daisuke
有限会社レオン・インターナショナル
海外に生産拠点を持ち、製品全般の企画提案・製造・販売などのOEM・ODM事業から、ブランドディレクションまで総合的なアパレル事業を展開する、株式会社レオン・インターナショナルの企画・営業を担当。社会問題となっているシカやイノシシ、クマなどの害獣の革を扱う『ジビエレザー』に特化したレザーブランド「Portierra(ポルティラ)」を展開する。

https://www.portierra.com/