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無縫製リブタートルができるまで
vol.41
41回目の今回は、プリスティンの無縫製リブタートルができるまで、を取材しました。
全てのモノには生まれてきたストーリーがあります。
商品を手にとるお客様へそのストーリーを少しずつでもお伝えできればと思います。
-Products-
1枚の生地から製品へ。
手間ひまかけた料理がおいしいように、使ったときに気持ちよさを感じてもらえるように素材のよさを生かしながら、ひと手間もふた手間もかけて、編みあげています。2005年に発売以来、多くの方々に愛されている、プリスティンのロングセラーアイテム「無縫製リブタートル」。2006年からは大きいサイズのご要望にお応えし、M・L 2サイズ展開になりました。2008年には脇下がほつれないよう編み方に工夫を加え、少しずつ改良を重ねて今日に至っています。そんなリブタートルは、今年2019年に創業100年を迎えた、大阪府のニット工場「第一メリヤス」さんで作られています。
「無縫製」は最近話題なので、一度はどこかで耳にしたことのある方も。この「無縫製」は、縫い目がないので、肌へのストレスのない製品を作れる技法です。写真のような横編機で、一着まるごと編み機から直接、立体的に編みあげます。ひと編みひと編み、ループの連続でものづくりをする、このセーターを編み上げるために、肝心な要素のひとつが「編地のデータ作成」。試行錯誤を続け、ときには10ミクロンという単位で調整してようやく出来上がるデータを使い、一着ずつ編んでいきます。
まず、編み機にコーン状の糸をかけるところからスタートします。糸をセットしたあと、機械のスイッチをいれたら、ボタンひとつで商品としてご用意のできる、1着のセーターができあがるとイメージされる方も多いのでは。もちろん、編みたてるのは機械であっても、その機械に糸をかけることも、編んでいる途中で切れた糸に気づき、それを直すのも、すべて手仕事。編み機が動きはじめてからも、糸が切れていないか、きちんと編まれているか、我が子を見守るように手塩にかけます。
このセーターを1着編み立てるのに、おおよそ90分。ゆっくり、ゆっくりと編みたてます。裾や手首部分の、紺色の糸はなんだろう?と疑問に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。これは、編み終わったあとには切り離してしまう、練習用としての編み部分なのです。ニットを編みたてる際には、本番をいきなり編むのではなく、編地を安定させるため、練習用として、写真のように数センチほど別糸で編んだのちに、本番の編み立てに入ります。
着用を重ねる上で、縫い目が開いてしまう滑脱を防ぐため、2008年からは脇の部分に、マチをつける商品リニューアルをしています。セーターが編み上がるまで、社長さんにお話を伺いました。
ニットとは、糸が針の間でキャッチボールを繰り返すことによって出来上がります。傷ができてしまう可能性が上がるため、キャッチボールはより少ない方がよいのは分かりますね。マチをつけるということは、そのキャッチボールを増やすことであり、目落ちの原因にもつながってしまうところを、まずやってみよう!という挑戦の姿勢で、10年以上もの間ずっと、ものづくりをしていただいています。糸のテンションのかけ方や編地のデータ調整など、何度も何度も、試行錯誤を重ねることで、いまの商品が生まれました。どこでもこの改良ができるわけではありません。その理由は、先代から綿々と受け継がれ続けている「ニットの可能性を求め、人のためになるものづくり」という工場さんが大切にされている心にありました。
データづくりや機械にかけてからの調整等も大切ですが、忘れてはならないのが「掃除」。オーガニックコットンは、ナイロンのような1本の長い繊維とは異なり、短繊維なので、機械で編んでいるときに、目に見えないほどに、ものすごく細かい繊維が飛んでしまいます。そんな状況のなかで、どうやったら確かな品質で、風合いのよい商品が作れるか、これは、製品づくりのうえで、いつも頭を悩ませる点であるそう。実際の編み立てでは、針のように細いピンで、8時間に一回を目安に、機械のなかに溜まってしまった糸ぼこりを入念にきれいにしていきます。やはり機械ものなので、掃除を怠ると事故にもつながりかねず、この掃除はとても大切な工程の一つになります。
下から上に向かって順に編みをすすめていき、最後はタートル部分を編んでいきます。最終的に1着を編み終わると、すとんと機械から落ちてきます。これで完成と思いきや、まだまだ最終製品までの工程は続きます。
3本の糸で製品を編み上げているので、写真のように、それぞれ初めと終わりの部分に糸がでてきます。この糸を一か所ずつ、きれいに始末をして、最終的な1着ができあがります。無縫製での編み立てとはいえども、細かい部分に手仕事がなされています。
横編機の機械からでできた、出来立てほやほやの一着がこちら。糸始末をしたのち、編み立ての際に付着してしまった機械の油分といった汚れを落とすために洗いをかけていきます。
そして、洗いをかけたあとには、最終仕上げの「アイロンがけ」を行います。
ワイヤー状の型に挟んだのちに、私たちが家庭で行うアイロンがけと同様、上からアイロンをかけるほか、なんと!アイロン台の下からも蒸気をかけて、一着ずつ形を整えていきます。
今回、取材に伺ったのは8月。真夏の時季に、アイロンの熱と蒸気によって高温多湿である状況の工程を、ニットの伸縮を熟知したベテランさんの技術によって、1日に100着ほどの最終仕上げをしていただいております。こうした一連の工程を経て、ようやくみなさまのお手元に届く1着が出来上がります。
-Yarn-
では、その糸はどのようにできあがるのでしょうか。
綿から1本の糸へ。
はるか遠いインドの畑で育った綿花は船で運ばれ、日本の紡績工場でさまざまな太さの糸に生まれ変わります。
岐阜県にある紡績工場。
創業はなんと1888年、明治時代にできた会社です。
まさにこれまでの日本の紡績の歴史とともに歩んできたといえます。
かたく梱包された原綿を開俵し、紡績工程へと進みます。
原綿はいくつもの工程を経て、1本のしなやかな糸へと生まれ変わります。
ここでもまた、多くの人の手を通り、多くの人の心が込められてようやく糸になります。
-Farm-
天然素材でできたものは、すべて畑から生まれています。
遠い空の下、太陽をたっぷり浴びて育った綿花が、姿をかえてあなたの元へたどり着いたのです。
その光景にも、少し思いを馳せてみませんか?
どことなくぬくもりを感じる、手摘みの原綿。
インドはコットンの生産量が世界で最も多く、そのほとんどは児童労働をもとに遺伝子組み換えの種子を使って栽培されています。
わたしたちは、世界中の子どもたちが健やかであってほしい、その想いから2016年より本格的にインドのオーガニック原綿輸入をスタートしています。
収穫された綿花は、綿と種やがくといったゴミとで分けられて大きな俵(ベール)状に梱包します。
そのベールには、第3者認証機関であるGOTSの厳しい基準をクリアした証の認証マークがきちんと印されています。
あなたが選ぶ1枚は、世界とつながっています。手にした瞬間は何も変わらないかもしれないけれど、その1枚ができるまでの背景を知り、思いを馳せて選択することがゆっくりと確実に未来を明るく変えると信じています。
\ この製品はこの場所でつくられました /
プリスティンの顔が見えるものづくり、原綿から製品までは各地域でつくられています。
インド タミルナドゥ州
岐阜県 海津市
大阪府 枚方市
無縫製 リブタートル
多くの方に愛されているプリスティンのロングセラーアイテム。縫製を全くしない編み方(丸編み)でおつくりしています。縫い代がないので肌当たりが良く、オール・オーガニックコットンなのでチクチクせずに直に肌に着ていただけます。あまりの気持ちよさに手放せないアイテムになりそうですよ♪
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ヤクコットン 無縫製リブタートル
ヤク混のグレーもご用意しております。ふんわりあたたかな着心地が気持ち良い一枚です。
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ヤクフェイクファーコートができるまで
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全てのモノには生まれてきたストーリーがあります。
商品を手にとるお客様へそのストーリーを少しずつでもお伝えできればと思います。