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国産綿の現状は?自給率0%の綿を復興させる取り組みとは?

    • エシカル
2022.01.25
コットンは私たちの生活にもっとも身近な繊維。でもその原料となる綿の国内自給率が「0%」だということをご存じでしたか?

原料のすべてを輸入に頼る現状から抜けだすために、綿花の種を撒くところからはじめる「国産綿復活プロジェクト」についてご紹介します。

国産綿の自給率0%という現状が抱える問題

国産綿の自給率0%という現状が抱える問題 肌着をはじめとする衣類やファッション小物はもちろん、タオル・寝具・カーテンといったインテリアファブリック、さらには包帯・ガーゼなど医療・衛生用品に至るまで、コットン製品は私たちの生活に欠かすことのできない存在です。

しかし、そんなコットン製品の原料である「綿(綿花)」は、供給のすべてを海外に頼っており、国産綿の自給率が「0%」であるという現状は、意外に知られていないかもしれません。

さらに近年では、綿花そのものの生産だけでなく、収穫された綿毛を糸や布へと加工する紡績・織布工程もほとんどが海外で行われており、国内で加工しているケースは非常に少なくなっています。

綿が入手できなくなる

こうした現状において、私たちが直面する問題としてまず懸念されるのは、今後の国際情勢によっては原料綿やコットン製品が手に入らなくなるかもしれないということ。
これほど生活に深く根づいている綿がなくなってしまえば、日本の社会や経済に重大な混乱をきたすであろうことは容易に想像できます。

品質・安全性を確保できない

また今後も海外から綿が入ってくるにしても、トレーサビリティ(いつ、どこで、誰が作ったか追跡可能なこと)が不明瞭な生地の輸入が増えると、品質や安全性には期待できなくなってしまう可能性も。
綿は肌着やタオルなど、毎日直に肌にふれる製品に使われることが多いものだけに、健康への影響も気がかりです。

低価格なコットンの背景

こちらはすでに起きている問題ともいえますが、安価なオーガニックコットン製品が増えている背景をご存知でしょうか。
綿花の栽培から収穫、糸や生地への加工、縫製まで海外で行うことが増え、不当な扱いを受けている発展途上国の人々がいるのも事実です。

国産綿の復興をめざすプロジェクト

国産綿の復興をめざすプロジェクト オーガニックコットンは3年以上農薬や化学肥料を使わない農地で栽培された綿をいいます。

現在プリスティンはオーガニックコットンの原綿を輸入し、国内で糸・生地に加工しています。どこで育てられた綿かはっきりとわかるトレーサビリティ・農業復興の観点から耕作放棄地を活用した国産綿の復興をめざす「国産綿復活プロジェクト」を開始しました。
その取り組みを少しご紹介します。

始まりは土、そして種。

その始まりは1994年の茨城県・八郷町でした。

自分たちで土をつくり、種をまくところからスタートしたこの地での綿づくりを経て、2011年の東日本大震災を機に、コットンは塩害にも強く、土中の放射線物質の作物へ吸収される割合が低いことから、被災地・福島を中心とした本格的な国産綿花の栽培に取り組むこととなったのです。

収穫から製品へ

それからおよそ10年の月日を数えた2021年、「国産綿復活プロジェクト」は新しいステージへと踏み出しました。

全国8拠点で栽培するようになった国産綿を、2021年の秋冬に収穫して国内で加工。そうして生まれた糸を使って作った製品を、2023年の1月の着衣はじめの一部に入れる予定です。

プロジェクトをさらに拡大

さらに今後も国産綿の自給率を上げてゆくことで、農業の振興や耕作放棄地の活用、農福連携といった活動に繋げていきたいと考えています。

原料綿を育てることからものづくりと向き合い、人・社会・地球環境により大きく貢献できるプロジェクトへと、さらなる拡大をめざしています。

国産綿から紡ぎ出される「しあわせの循環」

「しあわせの循環」は、持続可能な地球の未来のために、プリスティンが追求するテーマです。

「始まりは土、そして種」という想いのもとに自ら土に種をまき、栽培した綿花で糸や布をつくり、纏う服へと仕立てあげる。その服が誰かの手にとられて愛されたのち、やがて役目を終えると再び土へと還ってゆく。
ーーいま、そんな国産綿にまつわる取り組みからも「しあわせの循環」が紡ぎ出されようとしているのです。 国産オーガニックコットンの現状